社内SEで年収1,000万を目指せるか?
Xで話題になってたこともあったので、取り上げてみます。私自身、IT業界に長く居る身としての個人的見解であり、決して社内SEをディスる意図はありません。業界に精通してない方向けにIT業界の働き方について、まず、まとめてみました。
SIer(System Integrator)
「企業から依頼を受けて、システムを作る会社」というイメージです。
- 銀行のATM
- 発電所の制御システム
- 病院の予約システム
などといったシステムをお客様から依頼を受けて制作します。ここまで大きいシステムだと、大手メーカーであるNTTデータや京セラさんなどのメーカーを通して制作する事が多く、1社で使うような小規模のシステムだと、中小零細企業などが価格競争をして受注するといったイメージです。
イメージ的には、
建築会社
のような会社と考えていただけた方が後述の説明もすっと入ってくるかと思います。
SES(System Engineering Service)
「企業に派遣して働く形態」となります。要は派遣とほぼ、変わらないのですが、SES企業に所属するエンジニアはその会社では正社員として雇用されており、大手メーカーさんのNTTデータさんや京セラさんなどに派遣されて働くこととなります。
イメージ的には、
エンジニアを派遣する企業
と考えていただければ良いです。
大手メーカーさんなどは大規模なシステムを受注して制作することとなりますが、常に大規模プロジェクトを想定して正社員を抱え込むことはできません。そのため、大規模案件を受注した際は、メーカーさんからSES企業に対し、「⚪︎⚪︎の技術を持つエンジニアを⚪︎⚪︎名を半年間契約したい」などと要請し、人員を調達するわけです。
契約はだいたいは3ヶ月更新で、エンジニアのスキルや能力に応じて月単価が変わってきます。今は売り手市場なので、単価は高くなっている傾向にあるようですが、SES企業に所属するエンジニアはこの月単価をベースに給料が決まってきます。
社内SE
「自分の会社のためにシステムを支えるエンジニア」
システムの規模によっては、制作は、外部に委託したり、社内SEが制作したりします。業務は多岐にわたりますが、
- 社内ネットワークの管理
- パソコンの設定
- 社内システムの改修
- ベンダーとのやり取り
- PCのキッティング
などを行います。便利屋的な扱いを受ける事が多いです。
イメージ的には、
会社専属のIT担当
といったところでしょうか。
社内SEで1,000万を目指せるかの考察
結論から言うと、
社内SEで
1,000万は可能
だが、「再現性は高くない」となります。
一般的な社内SEの年収レンジですが、以下となるようです。
400万~650万:ボリュームゾーン
700万~800万:大企業 or 経験豊富層
900万~1000万:管理職・一部の優良企業
理由
利益を直接的に産み出すSIerと比べると、社内SEは、
コストセンター(利益を直接生まない部門)
となります。これが一番、大きな要因と考えてます。「必要経費の部署」であるという特性上、営業ほど売上にどれくらい貢献したのかが分かりづらいため、評価に反映されにくいです。
1,000万が可能なケース
かなり条件付きですが、以下の条件に該当すれば可能とは思います。
- 大企業(上場企業)
- マネジメント層
- ITを戦略部門として捉えている企業
SIerでも年収1,000万を目指すとなると、マネジメント経験は必須ですが、ここでも必要となり、さらに大企業に所属している必要があります。加えてITを経費ではなく、売上に起因する部門と捉えている企業だと、評価が給与に反映されやすいと思います。
結論
社内SEで年収1,000万を目指せると謳ってたユーザーは、結局は、固定ツイートの有料Note(700円)に誘導したいだけのようでした。該当ツイートには
「試験受かれば昇給確実」
「普通にしてても800万」
「みんな転職すべき」
っと、かなり煽り型マーケティングの文章を書いていました。
私自身は、SIerで、それくらいは稼げてはいますが、正直、他の人に具体的で再現性のあるアドバイスは出来ません。
- IQが高くない
- ドリーマー
- 努力しない
といった人々を騙して有料Noteなどで報酬を得る事は容易いのかもしれませんが、そんなことに労力を使うよりも、稼ぎたいなら単純に努力するしかないと考えてます。
騙す方も悪いですが、騙されて全く価値の無い有料Noteを買う人は年収1,000万なんて夢のまた夢で到底無理だと思います。どの会社に所属するかや運的な要素もゼロではないですが、結局のところは、本人の市場価値が高ければ、自ずと年収は高くなるはずです。昔ほど、ドリーマーは減ったようには思えますが、未だに楽して稼ごうというお花畑の人が多いのもなんだか嘆かわしいですね。